株式会社アルネッツではMendixを用いた内製化支援をしています。今回こちらの記事を書くにあたり、業務を振り返ってみるとそれぞれ異なるExcelフォーマットを用いていたり、共有方法もメールであったり、共有ドライブであったり…とバラバラの状況がありました。
内製化を進める立場としてこれではイカン!!ということで、技術者ではない現場担当者が自らシステム開発を行う「シチズンデベロッパー」となり、Mendixを使ってアプリケーションが作れるのかどうか、実際にやってみる事になりました。
目次
1.実際にやってみることになった人物の紹介
2.「早速作ってみよう!」とトントン拍子にはいきません
・まずは学習を始めよう
・作り始める為に必要なこと
・要件定義について
3.作り始めていきます
4.後半に向けたまとめ
1.実際にやってみることになった人物の紹介
簡単に自己紹介をさせていただきます。
アルネッツ入社7年目、入社から2020年10月までずっと営業をしており、開発業務の経験はありません。
IT企業に身を置くものとしてシステム開発にまつわる言葉は知ってはいますが、言葉上の意味のみの知識でしかありません。
例えば…
Java/PHP/C/Python等々…ソフトウェア開発における開発言語。
ウォーターフォール/アジャイル…開発手法
IoT、PaaS、ディープラーニングあたりのワードが流行っているんだな…
とまあ、既存知識といえばこの程度です。
この度DX推進室に異動となり、本HPの運営協力や弊社主催セミナーの管理、マーケティング業務に携わっています。
Mendix社とのミーティングにも同席するようになりましたが、設立はオランダで現在の本社はアメリカの会社となる為、彼らとのやり取りの共通言語は英語になります。
英語に関しては学生時代の授業のみでほぼスキルはない為、終始ニコニコしているように心がけつつ、内容を聞き漏らさない様毎回必死です。
そんな開発未経験者の私が、ローコードプラットフォームを用いてシチズンデベロッパーとなれるのかどうか、実際にやってみることとなりました。
2.「早速作ってみよう!」とトントン拍子にはいきません
・まずは学習を始めよう
まず何から始めればいいのでしょうか?
いきなりアプリを作りましょう、というのは無理な話で、最低限の知識は必要です。
今回はアルネッツが提供しているオンデマンドコースの教材とDX Academyを活用し、学習することにしました。
簡単に各コースについて紹介させていただきます。
1. オンデマンドコースについて
弊社HPの会員様向けに公開している、ハンズオン形式で学習ができるムービーコンテンツです。
動画の内容を参考にして、実際にMendixを触って簡単なアプリケーションを作ります。
最初に何ができるのかを知るためにはもってこいだと思います。(右図)
2. DX Academyについて
Mendixにおける最初の認定資格が「Rapid」という階級となります。
アルネッツが提供するDX AcademyのBronze Learningプランでは、Mendixの学習がe-ラーニングで可能で、理解できるまで自分のペースで学ぶことができるコースとなっております。
ご興味のある方は、こちらをご覧ください!
今回は独学となるため、日々の業務と並行し少しずつ学習を進めました。
DX AcademyのBronze Learningまで学習を終えたことにより、どのようにアプリケーションを作っていくのか、大まかに理解することができました。
総学習時間は18時間でした。
・作り始める為に必要なこと
ローコードプラットフォームであるMendixを用いればアプリケーションを作成できる、ということは理解できました。
それでは早速、手元の業務をWebアプリケーション化していきましょう!
と言いたいところですが、次に何をすればいいのか全く分かりません。
どのようにアプリを作っていけばいいのかという計画を、どのように立てればいいのかがわからなかったのです。
何がわからないかがわからないので、そもそも質問ができず置いていかれてしまう、
といった学生時代の授業中のような状況を久しぶりに体験しました…。
しかし、学生の頃との違いは、不明なことがあって自身で答えが出せない場合、すぐさま質問
ができるようになったことです。
報・連・相は大事ですね。
ということで、アルネッツのMendix担当エンジニアより設計の手解きをしていただきました。
・要件定義について
まず何を作るのかを決めます。
今回は『シチズンデベロッパーとして内製化ができるかどうか』がテーマです。
そこで、手元の業務の効率化を図る為「セミナー参加登録者管理アプリ」を作成することにしました。
「セミナー参加登録者管理アプリ」が必要な理由:
現在Excelにて管理をしているが、追加で項目が増えるたびシートが巨大化し一目で見辛くなっており、入力ミスが増えて操作に時間がかかる
アプリ化することによって期待する効果:
・見やすい画面と直感的な操作が可能になり、作業時間の短縮につながる
・現在はお客様の参加登録後にその情報を既存のExcelシートに反映、チームメンバーに情報を更新した最新のファイルを共有しているが、それらの手間が省けるようになる
それでは実際に進めてみます。
STEP1:機能一覧を考えます
作成予定のアプリケーションにはどのような機能が必要なのかを一覧化します。
「セミナー参加登録者管理アプリ」の場合、参加登録していただいた方を正確に把握するために登録者一覧画面と、情報を登録するための新規登録画面、さらにどこからの流入で登録いただいたかについても把握する必要があります。
STEP2:機能を作る上で必要な作業を考えます。
登録者一覧画面を例にすると、登録・変更・削除を行えるようにすることは必須です。
また、検索機能も付ける必要がありそうです。
機能一覧を作成する過程で必要となる作業を考えます。
STEP3:作業をスプリント(※1)に分けます
Mendixはスクラム開発を支援するポリシーをとっており、プロジェクトを管理するツールも用意されています。
そのツールを利用して、先ほど作成したタスクをスプリントに分けたら作業計画の完成です!
※1)スクラム開発では実装すべき機能を1週間~最長1ヶ月の固定の期間に区切り、繰り返し作業を行います。この固定の期間のことをスプリントと呼びます。
この作業によって、まず自分が何をしていくべきなのかが明確になりました。
3.作り始めていきます
ここまでの作業でアプリケーション作成の準備が整いました。
ここからは学習で得た知識をフル活用し、アプリケーションを作っていきます。
Mendixでは、最初の画面作成の段階でいくつかテンプレートが用意されており、どのようなテーマでアプリケーションを作成したいのか選ぶことができます。
それぞれ選んだ際の画面がどのようになるか気になるところですが、今回は割愛させていただきます。
ひとまず学習時に使用したことのあるテーマにて作業を進めます。
まずドメインモデル(※2)を作成します。
一つの箱の中にどういったデータを格納し、他の箱とどのような関連性を持たせたいのか、考えながら作成していきます。
その後画面(※3)を作っていきますが、この辺りまではRapidコースまでの学習内容で問題なく作成することができました。
登録者(Participant)一覧画面に申し込みチャネル(Channel)、セミナーコース(SeminarCourses)を関連付けしているところです。
※2)いわゆるデータモデルのこと。視覚的にデータを整理するための箱をつくり、箱同士の関係を線で結ぶことによって全体のデータモデルを組み立てます。
※3)レイアウトやユーザーインターフェースなど、アプリケーション上に表示するページのこと
4.後半に向けたまとめ
自らが抱える業務を効率化・短縮化するために、どのようなアプリケーションを作りたいかを考え、最低限の学習を行う事により、実際にアプリケーションを作り始めることができました。
後半では、アプリケーション作成の過程についてご紹介していきます。
果たして、本当に完成させることができるのか?
後編もぜひお楽しみください!【後編記事を見る】
ハンズオンセミナーについてはこちらのページに情報を記載しております。
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